Music Gallery

 


「What a Wonderful World」

   

   「サッチモ」(カバンのような大きな口)の愛称で知られた黒人ミュージシャン、 

  ルイ・アームストロングの「What a Wonderful World」。

  ジャズの出発点において大きな足跡を遺し、後年、ダミ声のボーカルとその満面の笑みが、世界中の音楽

  ファンに愛された。

 

     ルイ・アームストロング(ジャズ)   

            1901/08/04〜1971/07/06。Louis Daniel Armstrong。

 ジャズという20世紀を代表する音楽表現を確立した最重要人物の一人で、トランペット/コルネット

奏者、シンガーでもある。ニューオーリンズの極貧家庭に生まれ、小さな頃から音楽は得意だったが、

彼をジャズ・ミュージシャンへと変えたのは矯正施設での生活だった。

 1912年の大晦日にルイは景気づけに街路で銃を撃ち、そのために施設送りとなった。そして出所す

る14年には、彼は少年とは思えないほどのコルネット奏者に成長していた。

 キング・オリバー、キッド・オーリーらのバンドで活躍したのち、22年にシカゴへ向かい再びキング・オ

リバーのバンドに加わる。翌23年に同バンドのメンバーとして初録音。自分自身のバンドとしての初レ

コーディングは25年11月12日である。この時代の、彼のホット・ファイブ、ホット・セブンの演奏はジャズ

・クラシックとして今も語り継がれる。

 26年のホット・ファイブ「Muskrat Ramble」はトップ・テン・ヒットとなり、続いて27年の「Big Butter and

Egg Man」、28年の「Hotter Than That」とヒット曲を生み出した。「Muskrat Ramble」は彼がメイ・エイリ

ックスとデュエットした初めてのボーカル・レコーディング。28年9月にはルイの代表的1曲となる「West

End Blues」も録音されている。

 30年代に入って、ルイの人気はより高まり、黒人市場のためのレーベル、オーケーから、その上部の

白人系レーベルであるコロンビアへ移籍している(32年)。「Chinatown, My Chinatown」「All of Me」など

がその当時のヒットである。

 35年には、「When the Saints Go Marching」 などコンスタントにヒットが続いた。

 卓越した演奏能力に加え、多角的な魅力を持っていたのがルイ・アームストロングだった。「スキャット」

というユニークな唱法を広め、ダミ声のボーカル・スタイルがトランペット以上に世界に知られた。

 がま口(サチュル・マウス)のような口に付けられたアダ名が「サッチモ Satchmo」。白いハンカチにトラ

ンペット。汗を吹きながら、ステージや映画でニコニコと笑う姿は、黒人としてあまりにも卑屈でありジャズ

の精神とはかけ離れていると批判を受けたこともあったが、リスナーからは幅広い支持を受け続けた。

 第2次世界大戦が終わったあと、彼は押しも押されぬブラック・スターとして活躍し、アメリカの親善大使

的な役割も担うようにもなった。

 64年、ブロードウェイ・ミュージカルの「Hello, Dolly!」がチャート1位となり、同曲でグラミー賞ベスト・ボー

カリスト部門を受賞。

 68年、は「What A Wonderful World」がイギリスや日本で大ヒットした。

 71年、心臓病が原因でニューヨークで亡くなった。

 

 

                        それでは、どうぞ、ごゆっくり・・・・・・・・・・。

 

 

 

 


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