男声合唱団タダタケを歌う会が
   「コンサート第参」を開催


     

   男声合唱団タダタケを歌う会が「コンサート第参」を開催

   9月20日(土)午後2時30分から川口リリア音楽ホールで、男声合唱団タダタケを歌う会の

  「コンサート第参」が開催されました。

      
←川口リリアホール


  今回のコンサートは、前回のコンサート第弐から1年半余を経ての開催となります。

  演奏曲は、多田武彦氏に委嘱した男声合唱組曲「鳥の歌」の初演を含め、男声合唱組曲

  「雪と花火」、その他男声合唱組曲「人間の歌」から「縫い付ける」ほか、多田武彦氏の数曲を

  ア・ラ・カルトとしたものなどでした。

   タダタケを歌う会は、多田武彦氏の作品を専門に演奏する男声合唱団で、今回は創立6年目

  の第3回演奏会となります。前回のコンサート第弐から1年半余が経過しましたが、格段に向上

  したハーモニーの素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

     
←演奏風景


   もともと合唱経験の深いメンバーの集まりですが、多田武彦氏の音楽を最も中心に置いておら

  れる高坂 徹氏の指揮のもと、団内指揮者を務める3人の若いアンサンブルリーダーを配して、

  毎週1回、3時間の訓練をこなしているそうです。多田武彦氏にも直接ご指導を受ける機会がある

  とのことでしたが、ハーモニーの質の高い演奏が披露されました。

   川口リリア音楽ホールには、2千人の大ホールと600人の音楽専用ホールがありますが、この

  音楽専用ホールは、正面に大きなパイプオルガンを据えた本格的な音楽ホールで、申し分のない

  音の響きを聴かせてくれました。

  当日のプログラムはいずれも多田武彦作曲で

   T 男声合唱組曲「雪と花火」(北原白秋作詩)

   U タダタケ ア・ラ・カルト
     縫い付ける(堀口大学作詩)
     月の光(中原中也作詩)
     早春(津村信夫作詩)
     雨中小景(北原白秋作詩)
     南国の空青けれど(立原道造作詩)

   V 男声合唱組曲「鳥の歌」(三好達治作詩)初演でした。

  第1ステージは、最初のテノールの斉唱から入った瞬間から、コンサートの素晴らしさを予感させ、

  ゾクゾクした期待感を持たせてくれました。

  第2ステージのア・ラ・カルトは、団内指揮者の小池氏が、若さあふれる指揮を見せてくれました。

  第3ステージは、多田武彦氏に委嘱した曲の初演でした。

  当日のプログラムに寄稿された多田武彦氏の言葉によると、

  「現在83歳の私は、生来の虚弱体質の上に加齢現象にも苛まれ、主治医からは外出禁止令も出

  ていて、個室に籠って少しずつ新作を書き残す毎日を送っているが、過日、たまたま体調も少し良

  かったので、主治医のお許しを得て、(タダタケを歌う会の)定例の練習を拝聴することにした。

  《男声合唱の名指揮者としては本邦五指に入る》と評価されている高坂 徹先生の明快なご指導と、

  男声合唱を知り尽くした各位の熱唱で、本番への手応えは十分であった。」

 と掲載されており、まさにその通りの本番の演奏を繰り広げて、多くの来場者に深い感銘を与えたと

 思われます。

  この男声合唱組曲「鳥の歌」は、広く愛唱される予感を感じさせて、1時間半のコンサートが終わり

 ました。

  次のコンサート第四を楽しみにしつつ、男声合唱の仲間と帰路に就きました。(山下広之、記)


        
  

 

 

  



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